11月18日(土)前日の悪天候がウソのように晴れ渡り突き抜けるような天高い秋空のもと、2023年の最終戦であります第92回全日本学生キックボクシング選手権大会UKFチャンピオントーナメント決勝戦が後楽園ホールにて執り行われました。
本校からワンマッチに法学部1年 服部虎珀選手、フェザー級タイトルマッチに経済学部4年第55代主将 小野颯大選手と経済学部2年 宮谷拓也選手が同門対決で闘い、理工学部3年 鈴木海人選手が今大会の第14試合ファイナルを務めるライト級タイトルマッチを行いました。
出場選手全員が後楽園ホールのリングに立つのは初めてという事もあり、また聖地の独特の雰囲気が一層緊張感を高めて当初は和やか表情も徐々に険しくなってくのがわかりました。タイムテーブルの予定どおりにメディカルチェックそして問題の計量も全員無事パスしリングに立つ資格を得ました。第7試合ライト級のワンマッチに出場の服部選手は1年生ながら今期4戦目(内1戦は失格)でありますが残念ながら勝ち星を掴めておりません。ヘアスタイルもウェーブから真正面から打ち出す真直ぐなパンチのごとくストレートへ変更し気合充分であります。この後楽園ホールでのワンマッチは6月からの交流戦そしてトーナメントで惜しくも手が挙がらなかった選手達がケジメの一戦として想いを込めた試合ですので闘気はハンパではありません。
服部選手も最高の闘志で臨みました。持ち味であるバランスの良いコンビネーションで攻め込み、ステップを使って自分の間合いをとるなど今まででは見れなかった最高に落ち着いた闘いをしました。パンチで攻め込まれてもその顔には笑みを浮かべて闘いを楽しむというハイレベルな域に達していました。
結果は残念ながら手が挙がりませんでしたが、本年度の全試合にエントリーをして闘ったその根性を見て戴きたいと思います。必ずチャンピオンになる男です。
今大会より我がクラブはリングに上がる時そして降りた後に一礼をする事にしました。これは第14代大森敏範先輩からアイデアをいただき新田ジム様の様式を勝手ながら勉強させていただきました。だからと言って何が起きるわけではありませんが、何事にも礼を以て臨むことで僭越ながら我が校やクラブそして部員に一隅の光となれば幸いであるという想いを込めて行いました。
熱戦の中いよいよ第13試合フェザー級タイトルマッチであります。小野選手、宮谷選手共に活動制限下でも腐ることなく努力を重ねた日大キックを代表する2人です。
手の内は知り尽くしています。やりにくい この一言であると思います。ゴングと同時に突っ込んだのは宮谷選手です。しかしながら小野選手はブレる事なくしっかりと宮谷選手を見据えてジワりジワりとさながらサイボーグのように前へ出てきます。宮谷選手も小野選手のウィークポイントである足を狙ってキックで応戦します。しかしながらこの日の小野選手の攻撃はまさにマシン 的確に鋭いパンチを当ててきます。宮谷選手も引く事なく起死回生のカウンターを狙って間合いを詰めていきますが後半に正面からモロにローブローを受けてしまいスタミナを大きく消耗してしまいました。両者同門であっても容赦無しの攻防で3ラウンドを闘い抜き、結果小野選手がベルトを巻く事になりました。小野選手は主将になる時に「クラブを元どおりにしたいです。チャンピオンになりたいです。」そう言いました。立派にやってくれました。また、小野選手は今大会の技能賞にも選ばれております。
宮谷選手選手はあの攻撃を耐え抜き堪えて放った見事なカウンターは感動さえありました。2年生 伸び代しかありません。
今大会の最終試合であります第14試合ライト級タイトルマッチ 理工3年の鈴木選手は空手出身の長身で、とんでもない間合いから飛んでくるとにかく伸びのあるパンチとキックが素晴らしい選手です。さすがに緊張はしていましたが、気持ちは強く、勝利のみを信じて最高の気合いで臨みました。開始早々にいきなりパンチのラッシュをもらい面喰いましたがうまく凌いで体制を整え反撃に転じ、お互いに動きながらの展開の中でロープを背にしたコーナー際で反転した一瞬バランスを崩したところに相手の強烈な右パンチがヒットしてダウンとなってしまいました。これは本当に悔しい結果であります。しかしながらこれが終わりではありません。必ずもう一度立ち上がってくれる事を信じています。
我がクラブからは実に3年ぶりのチャンピオンが誕生しました。これからです。一歩一歩着実に前へそして上へ向いますので、今後とも応援をよろしくお願いいたします!
出場選手
ワンマッチ
Match Result
ワンマッチ ライト級 第7試合 | 判定負け | VS | ||
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フェザー級トーナメント決勝戦 | 判定勝ち 小野がフェザー級チャンピオン |
VS | ||
ライト級トーナメント決勝戦 | 1R KO負け | VS | ||